”…もう、帰っちゃう?”
退出時間前、マグカップとポットを洗ってきた私に
彼が言った。
いつも、帰ろうって言い出すのは彼だ。
私は軽く頷いた。
けど、語尾がなんかヘンだ。
不思議に思って彼のほうを見ると、
置いてけぼり食らった子供みたいな顔で
こっちを見る彼と目が合った。
一瞬、手が止まる。
”もう少し”
ごくごく短い沈黙の後、少し低い声で彼が言って、
私は今しばらく、彼のことを待つことになった。
私のこと、可愛い可愛いって言うけど、
どっちが可愛いんだかわからない。
彼のほうが、余程可愛い。
退出時間前、マグカップとポットを洗ってきた私に
彼が言った。
いつも、帰ろうって言い出すのは彼だ。
私は軽く頷いた。
けど、語尾がなんかヘンだ。
不思議に思って彼のほうを見ると、
置いてけぼり食らった子供みたいな顔で
こっちを見る彼と目が合った。
一瞬、手が止まる。
”もう少し”
ごくごく短い沈黙の後、少し低い声で彼が言って、
私は今しばらく、彼のことを待つことになった。
私のこと、可愛い可愛いって言うけど、
どっちが可愛いんだかわからない。
彼のほうが、余程可愛い。
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