連絡。

彼は今日明日泊り込みで出張。久々に会社行くのが辛かった。
着いたら着いたで眠い。いつもと同じくらい寝てるのに。
意識を手放しかけたとき、彼の内線電話が鳴った。

今日は合宿だってもうずっと前から言ってるじゃない…誰?
しぶしぶ出ると、人事のヒト。そりゃ、フロア別だし知らないか。
そう、彼、明日もいないんですよ。ごめんなさいね。
メモ残しておいてって言われた。急いでたのかな。

ちょうど彼から”メール見れるようになりました”って
お知らせがMLで来てたので、ダメ元で送ってみることに。

朝送ったけど、特に返事もなし。
午後になって、また意識が遠くなったときに今度は私の内線がなった。
私への電話なんて会議室譲れとかそんなのに決まってる。やれやれ。

まだ風邪の残りですっきりしない声で電話に出たら
なんか向こうはとってもきっちり名乗ってくれた。
ん？おかしい。しかも、名前は彼の名前。
しかも、相手が呼んでるのはさっきの人事のヒト。

…あの、私です。
少しハッキリした声でもう一度名乗ると
彼もようやく気づいてくれた。
”メールに自分の内線書いて送らなかった?”

え？

今日は眠かったからやったかもしれない。
一応内線は調べたんだけど、おかしいなぁ？
自信がないので謝っておいた。ごめんなさい。

自分の間抜けさ加減を確認するのが嫌だったんだけど、
電話を切って恐々メールを確認してみると
ちゃんと番号は書いてあった。
たしかに、シグネチャに私の番号も書いてあるんだけど。
間違えてなかったんだったらいいか。
むしろかけてくれたのは嬉しかったし。

しばらくして彼からメール。間違ってなかったよって。
ううん、ありがとう。
会社が検閲してるらしいし、一応、公的な文面で書いたけど、
最後のありがとうは彼が間違ってくれたことに対して。
割と事務的な文面の私のメールに
彼は短いけどお返事をもう1通くれた。
いつもとちょっと違う、少しくだけた表現。
なんでもないことなんだろうけど、嬉しかった。
私も幸せな奴だよね。

家に帰ってきたら、昨日メールを送った友達から
お返事がきてた。
いま、彼女も同い年の商社マンと不倫中らしい。
そっかー。彼女美人だしな。
私は彼女の恋だったら応援しちゃう。
彼女がしてなくて旦那さんがしてるのは許さないけど。
彼女にはいつまでも綺麗でいて欲しいし。
もちろん、旦那さんが素敵であればそれが一番なんだけど。